暖かいというよりは、暑いくらいだった。私は綿のブラウス一枚で、歩いていた。
 今日はハナレグミのライブ。横浜港の大さん橋ホールです。初めて行く場所。ここを訪れた途端、なんで、こんな素晴らしい場所を知らなかったんだろう??と悔しくなってしまった。
 そこは船が出て、外国に行くことができる桟橋。その入り口の上に道が続いている。その桟橋全体が丘のようになっているのです。ホールはずっと奥のほうにあるらしく、その丘をどんどん登って行きました。すると、目の前に広がる、海!左の方向を向くと、あの横浜を象徴するような、観覧車や半月型のホテルやビルたちがどーんと立ち並んでるのが見える。高台になるので、まるで海に浮かんでいるような気持ちにもなってくる。その景色の良さに圧倒して、しばらく立ちすくんでしまいました。芝生になっているところもあって、みんな寝転んで日光浴していたり。うわーうわーと、心の中で叫びながらホールへ向かいました。もっと早くこの場所を知ってたら!!現実逃避にはもってこいの場所なのですよ。
 ホールの入り口はすり鉢の底のようなところにありました。丘のてっぺんから、段々畑のような階段を降りていきます。そして開場時間がなぜか遅れ、来場者は入り口の前にずらーと並んで待つことに。ホールのガラス張りの扉の向こうには、ベージュの壁があって、その奥は全く見えないようになっていたのですが、開場時間になると、その壁がさーっと左右に分かれて流れていったのです。実はその壁はカーテンだったらしい。でも、その途端、来場者たちは歓声をあげました。カーテンの奥、それは丁度向こう側の風景、海の景色だったのです。そして、その海をバックにステージがあったのです。
 なんだか、前置きが長いですが、それだけ会場が素晴らしかったことを伝えたかったのです。
 時間が経つにつれて空の色は変わり、時々かもめが飛んでいき、立派な船が通り過ぎていくのです。そんな中、甘いような、せつないような、永積さんの歌声が響いていくんだよ。
 もう、最高!!今まで行ったことのあるライブ会場の中で、一番だったと思うよ。
 
 んで、肝心な中身ですが。
 ハナレグミライブは初参加のため、ちょっとしどろもどろ。でもやっぱり弾き語り中心なので、前半はいすに座って、歌声に聞き入っていました。なんだか酒臭いなと思って、隣を見ると、お姉さんがZIMAの瓶を持っていた。きょろきょろあたりを見回すと、みんな酒、持ってる。・・・知らなかった。どこかで売ってたらしい。ステージに気を取られて全然気がつかなかった。でも酒なんか無くたって、もうよれよれです。永積さんの「そして僕は途方にくれる」は、すごく良かったなぁ。
 永積さんは多分家から持ってきただろうソファに座って、楽譜をめくりながら、そのときの気分によって曲を決めていました。迷いながらめくる音、ギターのチューニングの音。ちょっと照れながら笑う声。優しくて、ゆったりとした時間が流れる。トイレにも自由に行ってくださいねという言葉に甘えて、曲の合間に立ち上がる人多数。でもべつに何も咎められることのない空気。隣の隣が熱狂的なファンらしく、「タカシ!タカシ!」ってちょっとうるさかったが、それ以外はみんな大人しく聞き入っていました。永積さんの「そして僕は途方にくれる」は最高に良かった。旦那が好きな歌なんだよね。それに「サヨナラCOLOR」も聴けたし。クラムボンの原田さんも見れたし。
 アンコールは2回もあって、びっくり。だけど、みんながみんな一体になって音楽を楽しんでいる、そんな感じだった。
 幸せで、胸いっぱいで会場を出ると、またもや素晴らしい海の夜景が!!
 なんだか夢心地。素晴らしい日曜日だった。 

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